善光寺への道すがら

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 昨日、善光寺へ行くのに、MDを用意しました。私の愛車は何故か幸いCDではなくMDがついています。CDの方が便利な場合も多いのですが、私のミニステレオシステムの都合からいうと、録音ができるMDのほうが便利なんです。

 最近、そのステレオシステムの「プレイリスト」という機能からMDを作成することを覚えまして、昨日は新しくお気に入りから作ったMDを持参したわけです。

 内容はモーツァルトのK516「弦楽五重奏曲 ニ短調」、K458「弦楽四重奏曲 変ロ長調(狩)」とバッハを数曲。

 全部で一時間チョットで往復10時間近くですから10回ほど聴いたわけです。


 うるさい車の中で貧弱なカーステレオで聴く曲じゃないと思われるかも知れませんが、特に「弦楽五重奏曲 ニ短調」が益々好きになりました。

  この曲の第一楽章のあの絶望的な主題の繰り返しが、飛ばしがちな私の運転を刺激しつつも抑えてくれて、適当なペースを作ってくれるんです。ある種の刺激的 な音楽を聴くと本当にハイスピードになって危険を感じることもあるくらいなんですが、この曲は運転に適当なハイな状態を保ちながらも抑えるという、微妙な 影響をあたえてくれます。
 もちろん、この環境ではとても五つの楽器の微妙な音は伝えてくれませんが、曲の力はそんなことでは全く殺がれません。

 今朝は、部屋でこの曲を聴きなおしました。頭に染み付いた主題と、はっきり聞き取れるビオラ、チェロが心に染み入ります。

 同じ時期に書かれた、同じ調性の交響曲40番も聴きなおしました。「あ、同じ曲だ」と思えるほど共通のものがあるのに気が付きました。

  この時期、英国ではオースティンが恋多き少女時代を迎え、政治的にはアメリカとの独立戦争が敗色濃くなるジョージアン時代でした。日本で英国と同じく国王 は無能で側近政治が田沼により行われ、天明の飢饉の前夜でした。その頃に、ウィーンでモーツァルトは失意の日々を過ごしながら、こんな美しい音楽を書いて いたんですね。

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