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この本こそが、先日訪れた越中八尾の風の盆を全国区にしたものです。9月1日から三日間が風の盆ですから、9月までにはと思ったわけです。
主な舞台はその名の通り八尾の諏訪町なのですが、作者の高橋治さんは千葉の出身ながら旧制第四高等学校に学び、後に金沢で教鞭をとったことから、ご当地文学的な色彩が強く感じられます。
大きく物語が展開していく道行きの場面は、文中で語られる文楽や西鶴の物語と重なります。八尾から天生峠(あの「ああ野麦峠の河合村から白川村に越える峠 です)、白川村から白山スーパー林道、白峰と移動します。そして、福井から越前海岸を通って杉津(すいつ)駅跡、そこで敦賀湾をながめ、旧北陸線の道路を通っ て今庄まで行きます。さらに北陸道を通って京都へ。
下関駅放火事件で、「現住建造物等放火の疑いで住所不定、無職○○九右衛門容疑者(74)を逮捕した。」とのことです。この「空腹のためむしゃくしゃして放火した」という老人のなんとも古風な名前を聞いて、「もしかしたら福井の人かな?」と暫しこの老人の過去を夢想してしまいました。
実は、福井に来て「○○左衛門」「○○右エ門」などの名前が多いことに気付いたからです。もしかしたら、福井だけのことではなく、日本全国田舎なら、あるいは田舎でなくとも多いのに私が気付かなかっただけかもしれませんが。少なくとも、私の身の回りでこのような古風な名前が目に付いたことは初めての経験なんです。
休みなのに、仕事の関係先から携帯電話が入りました。普通こういうときは緊急事態でろくなことはないのですが、
「今どこ?」
「福井にいます」
「そばを打ったから取りに来ませんか?」
「それはありがたい!」
早速とりに行きました。本物の農家の(このあたりは兼業農家は普通です)自家栽培のそばの手打ちそばです。このあたりの流儀に従って、卸し大根で年越しそばにしよう!
去年は昆布巻きを作ってくれた人がいたし、一人ぼっちの正月もなかなかいいものです。
福井県で県外からみて分かりにくいのが嶺北・嶺南の区分です。嶺南の地元の人が書いているブログがあるので紹介します。県庁所在地の福井は嶺北にあります。そのブログにあるように嶺北では「最近景気がわるくて食えなくなった。嶺南にいって原発の補償で食べて行こうかな」と半ば本気で語られることがあります。
歴史的にも越、越前と同一区分だった過去もありますが、敦賀、越前に分かれて久しく、明治以降も滋賀県と石川県に分裂して福井県が消滅したことさえあります。県域の確定は明治14年と全国的に見てかなり遅れています。東京都の三多摩地区併合は明治26年ですから、それに比べるとかなり早いのですが。
嶺南も天気予報で言う嶺南東部というのは嶺北南部と同じ山岳地帯なので積雪はかなりあります。

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